2010年2月20日土曜日

なぜ Buzz は嫌われるのか?

これだけ期待されてデビューされたはずなのに、気付けば Google Buzz はガラクタになっている。考えるに三つの要素が関係しいてる。

1. 期待しているものと違った
Twitter に対抗するという触れ込みだったのに、実際に出てきたのは Facebook のような SNS だった。

2. プライバシーがざる
Gmail の新機能というよりも、Google の新しいサービスと言えるものを、強制的に追加する事も問題だし。メールの世界ではオプトインが主流なのに、Google のプライバシーはオプトアウトというのは例えコントロールができると言っても相容れない。Google はメールアドレスを収集する時はオプトインなのに、氏名といったプライバシーに関してオプトアウトというのは、誰の目から見てもアンバランスな対応ではないだろうか?

3. そもそも Google らしくない
Gmail がデビューした時(くしくもエイプリルフールだった)、誰しもギガバイト単位のストレージなんジョークだろ?と思ったものだ。だが気付けば、いまや7ギガオーバーのストレージと高性能な検索やスパムフィルタ。さらにはモバイルデバイスとの同期まで可能なメーラーになっている。Google Docs にしてもワープロや表計算といったソフトをブラウザだけで使えるようになり、いまや PDF や PTT ファイルまでプラグインや専用のビューアー無しで見れるようになっている。そう Google は本来イノベーションを軸とした会社だったはずだ、しかし Google Buzz についてはどうだろうか。

残念な事に Buzz は Facebook の模倣でしかない。Facebook には既に Buzz のようなステータス機能やフィードを自分のタイムラインにインポートする機能に Google Talk のようなチャットまである、これでもし Facebook がメールサービスを始めでもしたら Gmail との違いは無くなってしまう。もっとも Google 以上に伸び盛りの企業のサービスを真似して自社のサービスやアプリケーションに取り込むのが上手な会社がある。それは Microsoft だ。つまり今回の Google のやり方は、Google を支持するユーザーが一番気に入らないやり方と言う事なのでないだろうか?


もちろん、Google Buzz はただの模倣品ではない。Gmail 上から使う限り気付かないが、位置情報と連動したモバイル版の Google Buzz は便利で、モバイル版の Google Maps 上から Buzz の投稿を見ることができるので、普及すればこの店混んでいそうだから他の店に行こうと言った使い方も出来る。プライバシーの問題も過大評価されている側面がある。もっともユーザーが Google のサービスを使用する上で自分のプライバシーをコントロールできていると思えない限り、どんなにイノベーティブになってもBuzz は Google 家の問題児のままだろう。