2010年6月17日木曜日

デートに最適アイアンマン2

少し前にアイアンマン2をみた、映画としての感想は、イマイチと言うか前作で抱えていた問題は今作にも引き継がれていて、不満もそれなりにあるのだけど、よくできた映画で、特にこの映画はデートで見るのに最適な映画なのではないだろうか。

というのもこの映画はアイアンマンというタイトルから、男の子が好きそうなロボット物変身ヒーローであるアイアンマンの話がメインと思われがちなのだけど、実はアイアンマンに変身する主人公トニースタークの話がメインで、トランスフォーマーみたいに次から次へと現れる敵をアイアンマンが倒して行くという話ではない。映画版アイアンマンは究極の勝ち組ダメ男であるトニースタークが秘書のペッパーに恋する過程で更生していくと言う、一種の恋愛映画の側面を持っていて、アイアンマンの戦闘シーンよりもそっちの方がメインの話になっている。

つまり男からするとアイアンマンの勇ましい姿にテンションを上げ、女は"アリー my Love"を見ているようなロバート・ダウニー・Jrとグウィネス・パルトローの恋愛にトキメけばいい、さらに一人もんはスカヨハのアクションを見て「俺もあの技かけられたい」と思ったり、ミッキー・ロークの男臭さに酔えば言い訳だし、子ども向けにも作ってあるので、実はこの映画誰も損をしないという作りになっている、それでいて面白い。もちろん全方位に向けて作られている映画というのは、第9地区やダークナイトのような社会問題を扱った映画と比較して底が浅いと切って捨てる事は簡単だし(個人的な不満点もたぶんそこに起因する物なので)手放しでは褒められないのは事実なんだけど、ここまで全方位に向けて作られた映画は珍しいと思う。

過去にもアメコミものでスパイダーマンが大ヒットしたのだけど、あの映画は男からみると主人公がウジウジしすぎで正直見ていてイライラするだけだし、トランスフォーマーはギャグが全部下ネタという事でどうしたものか・・・。その点を考えるとアイアンマン2は娯楽映画としてよく出来ている、前作を見ないと途中話が分からない箇所があるのでそこは問題かなと思ったのだけど、吹替版には本編前に前作のダイジェストが付いているし、字幕版でも公式サイトにある"アベンジャーズとは?"というページをみれば、その辺りの話の流れをフォローできるので、デートや家族でみるのに最適な映画としてオススメです。

2010年6月16日水曜日

E3 2010 雑感

Microsoft 

アメリカのコアゲーマーのハートはほぼ手中に収めている Xbox ではあるのだけど、その反面カジュアルゲーマーにはまったく訴求力を持っていないのが弱点と言われている。その穴を埋めるために為に投入されたのがモーションコントローラーであるKinect。これは秀逸なコントローラーで、Wiiや後述するPSMoveのようにリモコンを持つ必要が無い。テレビの前で手を動かすか、ボイスコマンドですべての操作を実行すれば良い。丁度スピルバーグのマイノリティ・リポートに登場したコンピューターのような感覚で操作できる。空中に浮かぶ透明なタッチパネルのようなコントローラーだ。しかもXBOXを経由してESPNの視聴もできる、もちろんボイスコマンドで試合に関する各種データを画面に表示することが出来るのだ。インターネット経由での動画配信はAppleTVやGoogleTVでも見れる。しかしKinectの素晴らしいところはリモコンやマウスにキーボードを必要としない所だ。これは実に素晴らしい。XBOXは自分たちの弱点を確実に潰しにかかっている。しかも革新的な技術でだ。

Nintendo
任天堂はゼルダの伝説の新作。これはモーションプラスをヒューチャーした物で正当な進化と行ったところ。7年ぶりに据え置き機に登場するカービィにドンキーコング。そして待望のゴールデンアイとソフト面で攻勢をかける反面Wiiのアップデートに関する話はなし。モデル末期感すら漂う。始めてお披露目になった3DSは成功を約束されたハードといえる。PSP並のグラフィックに裸眼で3D視聴可能なディスプレー。さらに3D映画の配信まで行われる。3Dのコモディティ化という点で成功を約束されたハードだ。すれ違い通信をハード側でサポートするなど使いかっての部分も確実に強化してきた。派手さはないけど、手堅く攻めてきた印象。

Sony
ソニーが最近力をいれる3Dがメイン。キルゾーン3など主要なタイトルは軒並み3Dに、そしてPS3で何故かずっと出てなかったPORTAL2とTwistedMetalが復活!。よりコアゲーマーに訴求するラインナップに。SonyのモーションコントローラーことMoveは微妙の一言。対応ソフトのソーサラーのデモは新しいゼルダをHD画質でやっている以上の中身じゃない、しかもソーサラーには宮本さんの魔法はかかっていないときた。結局Moveは今ある技術を寄せ集めて作ったという印象しか無い、つまりWiiリモコンよりはチョビっと賢いかもしれないが、Kinect程先進的でもない。もちろん先進性がないとしても、操作性上Wiiでしか出来なかったようなゲームも遊ぶことが出来ると言う点では(バイオハザードDCのように)必要なハードではあるが、これが新しい体験を生み出すようには思えない。それとPSPが壊滅的というか、完全に弾不足ですね。全体的に見て今のソニーは二兎を追う者は一兎をも得ず状態に陥っているのではないか?自分たちの強みであるコアゲームで磐石の体制を作っておいて、KinectでWiiと戦うMicrosoftと違い、どこかチグハグ感の漂うのが今のPS3の立ち位置かな。