2010年6月16日水曜日

E3 2010 雑感

Microsoft 

アメリカのコアゲーマーのハートはほぼ手中に収めている Xbox ではあるのだけど、その反面カジュアルゲーマーにはまったく訴求力を持っていないのが弱点と言われている。その穴を埋めるために為に投入されたのがモーションコントローラーであるKinect。これは秀逸なコントローラーで、Wiiや後述するPSMoveのようにリモコンを持つ必要が無い。テレビの前で手を動かすか、ボイスコマンドですべての操作を実行すれば良い。丁度スピルバーグのマイノリティ・リポートに登場したコンピューターのような感覚で操作できる。空中に浮かぶ透明なタッチパネルのようなコントローラーだ。しかもXBOXを経由してESPNの視聴もできる、もちろんボイスコマンドで試合に関する各種データを画面に表示することが出来るのだ。インターネット経由での動画配信はAppleTVやGoogleTVでも見れる。しかしKinectの素晴らしいところはリモコンやマウスにキーボードを必要としない所だ。これは実に素晴らしい。XBOXは自分たちの弱点を確実に潰しにかかっている。しかも革新的な技術でだ。

Nintendo
任天堂はゼルダの伝説の新作。これはモーションプラスをヒューチャーした物で正当な進化と行ったところ。7年ぶりに据え置き機に登場するカービィにドンキーコング。そして待望のゴールデンアイとソフト面で攻勢をかける反面Wiiのアップデートに関する話はなし。モデル末期感すら漂う。始めてお披露目になった3DSは成功を約束されたハードといえる。PSP並のグラフィックに裸眼で3D視聴可能なディスプレー。さらに3D映画の配信まで行われる。3Dのコモディティ化という点で成功を約束されたハードだ。すれ違い通信をハード側でサポートするなど使いかっての部分も確実に強化してきた。派手さはないけど、手堅く攻めてきた印象。

Sony
ソニーが最近力をいれる3Dがメイン。キルゾーン3など主要なタイトルは軒並み3Dに、そしてPS3で何故かずっと出てなかったPORTAL2とTwistedMetalが復活!。よりコアゲーマーに訴求するラインナップに。SonyのモーションコントローラーことMoveは微妙の一言。対応ソフトのソーサラーのデモは新しいゼルダをHD画質でやっている以上の中身じゃない、しかもソーサラーには宮本さんの魔法はかかっていないときた。結局Moveは今ある技術を寄せ集めて作ったという印象しか無い、つまりWiiリモコンよりはチョビっと賢いかもしれないが、Kinect程先進的でもない。もちろん先進性がないとしても、操作性上Wiiでしか出来なかったようなゲームも遊ぶことが出来ると言う点では(バイオハザードDCのように)必要なハードではあるが、これが新しい体験を生み出すようには思えない。それとPSPが壊滅的というか、完全に弾不足ですね。全体的に見て今のソニーは二兎を追う者は一兎をも得ず状態に陥っているのではないか?自分たちの強みであるコアゲームで磐石の体制を作っておいて、KinectでWiiと戦うMicrosoftと違い、どこかチグハグ感の漂うのが今のPS3の立ち位置かな。